SVとして働いていますが、オペレーターさんとうまくコミュニケーションが取れなくて悩んでいます。
コミュニケーションをとるのも仕事のうちのひとつですよね。オペレーターさんとのコミュニケーション術について紹介しますね。
コールセンターの重要なポジションである「SV(スーパーバイザー)」には大前提として豊富な業務知識が必要ですが、この記事ではオペレーターとのコミュニケーションについてお話ししていきます。
オペレーターさんと円滑なコミュニケーションとることで、あなたもストレスなく働くことができるようになりますよ。
✔ 本記事の信頼性
コールセンターの離職率
コールセンターは残念ながら離職率が高い職種です。
コールセンターの人手不足が叫ばれる昨今、安定した運営にはオペレーターの離職をいかに抑制するかが大きな問題です。
図:新人オペレーターの離職率の推移
引用:コールセンタージャパン
せっかく時間をさいて新人研修を行ってもすぐに辞めてしまっては、採用、教育にかかるコストや時間もそのたびに発生して、安定したセンター運営が難しいでしょう。
長く勤務してもらうためには、オベレーターが働きやすい環境を作っていくことが非常に重要になります。
そのためには SV がまずオベレーターに信頼してもらえる人間でなければなりません。
オペレーターに敬意をもって接する
年齢にかかわらず敬語を使用する
センターの業種にもよりますが、オペレーターはいろんな年齢層の方がいます。
例えどんなに年下のオペレーターであっても敬語を使用しましょう。
反対に、あなたの親御さんぐらいの年齢の方が部下であるオペレーターとして働いている場合もあるかもしれません。
役職としてはあなたの方が上であっても、人生の先輩には変わりありません。
この場合もきちんと敬語を使用し、フィードバックなどの指摘を行う場合は、特に敬意を払って接しましょう。
普段は敬語を使っているけど、エスカレーション中とか焦ってつい言葉が荒くなるんですよね
分かります。でもどんな状況でもぞんさいな言葉遣いはNGですよ
保留中にエスカレーションを受け、指示を出すときは「早く答えないといけない」「質問の意味が分からない」などといろんな焦りが生じる場合があります。
しかしエスカレーション時であっても、冷静かつ簡潔に敬語を使用して指示を出しましょう。
一緒に仕事しているのだから、オペレーターともフランクに仲良くしたいなあ
個人的にはあまり異なる役職の人と仲良くなりすぎない方が良いと思いますよ
上司としてオペレーターを管理する立場にいるには、一定の距離間を保った方が仕事が円滑に進みます。
仲良くなりすぎると、あなたはそんなつもりはなくても周りから「贔屓している」と思われるかもしれません。
または、あなたは冗談のつもりでも「ぞんざいな言い方をされた」と誤解されかねません。
一定の距離間を保っていた方が余計な板挟みにあったり誤解を受けずにすむと思いますよ。
現場での言動に注意する
オペレーターの前での発言に注意する
オペレーターは、つねにSVの動向を見ています。そして噂話しも大好きです。
まだ決定していない運用やルールなどうっかりオペレーターに聞かれてしまうと、またたく間に広まるでしょう。
また、ついうっかり特定の人の悪口をオペレーターに間かれてしまったら、どうなるでしょうか。
悪口を聞いてしまったオペレーターは「わたしのことも影で悪く言っているんだ」「信用できない」と思うでしょう。
SVはまず信頼を得られる人間でなければなりません。
常にオペレーターに見られている、逆に「自分がオペレーターに評価されている」という意識をもって業務に闘みましょう。
機嫌に左右されるのはNG
機嫌に波がある人ほど迷惑な人はいません。
「あのSV、今日は機嫌悪そうだから、質問しづらいな」などとオペレーターに余計な気を遣わせてしまうのは NGです。
質問しづらい環境が形成されると、オペレーターは自己判断し誤案内につながります。
最終的にはお客さまに迷惑をかけることとなります。
仕事に行く前から「今日はあのSV、機嫌がいいと良いな」って考えてしまいます
仕事だけでもつらいのに、そんなストレス嫌ですよね
機嫌に波があるSVから仕事上のミスを指摘されても「今日は機嫌が悪いから怒られたんだ」としか捉えられず、オペレーターには響かないでしょう。
いつも穏やかでフラットな人から指摘されることではじめて聞き入れてもらえると思います。
もちろん人間なので、特には落ち込んでいる時や調子の悪い時もあるかもしれませんが、表面には出さないよう常に業務には平常心で臨みましょう。
積極的にコミュニケーションを図る
良いところは積極的に褒める
褒められて嫌な人間はいません。
「仕事だからできて当たり前」という意識ではなく、何か気づきがあればスルーするのではなく積極的に声をかけ褒めてあげましょう。
「褒められた」という自信はオペレーターのモチベーションアップにつながります。
特に新人オペレーターは不安しかありません。
新人研修の際に質問を受けたら「いい質問ですね」「目のつけどころが良いですね」と積極的に褒め、緊張をほぐして自信をつけてもらうことが大事です。
感謝の気持ちを積極的に伝える
感謝されてうれしくない人間もいません。
例えば、人が足りないところに追加出勤をお願いし出勤してくれた時など、何かあれば都度感謝を伝えましょう。
あなたにとっては「1人のオベレーターが追加出勤した」だけのことも、オペレーターはいろんな予定を変更や調整し出勤してきてくれた結果かもしれません。
帰り際に「今日は追加で出勤してもらって助かりました」など感謝の気持ちを伝えれば、オペレーターは次も期待にこたえたいと思ってくれるようになるはずです。
無理やり褒めたりすると、わざとらしくならないかな
「褒める」「感謝を伝える」は無理やり探すわけではありませんよ
日々仕事をしていると感心したり感謝を感じる場面が必ずあると思います。
その時に「仕事なんだから、当たり前なんだから、わざわざ声かける必要はない」と思うのではなく「あえて声をかける」ことで、より良いコミュニケーションを積極的に図っていくことが大事なのです。
指導する際注意すること
エスカレーション後のフォローもきちんと行う
エスカレーションを受けたあとはそのままではなく「さっきの案件大丈夫でしたか?」など、ちゃんとフォローしてあげましょう。
お客さまに回答したもののまだ理解しきれていないときなど、終話後に補足の説明を行うことで理解が深まります。
オベレーターが成長することは結果的にあなたが楽になれます。
声をかけることはオペレーターの「SVはちゃんと自分を見てくれているんだ」という安心感にもつながります。
常に忙しくしているSVにオペレーターからは声をかけずらいものですから、あなたから積極的に声をかけてあげましょう。
フィードバックを行うときは先に話しを聞いてから
オペレーターが何かミスをしたときにも、頭ごなしに注意を始めるのではなく、まず何故このようなミスになってしまったのかを先にヒアリングしましょう。
こちらの事情も聞かずにいきなり怒られるとやってられない、って思ってしまいます
他の管理者の誤った指示や、運用に問題があった、など違う要因があるかもしれません。
管理側にも不備があった場合は、きちんと謝りましょう。
オペレーターのミスであった場合も人を責めるのではなく、何が要因であったのか、次はどうしたら改善できるのかを一緒に考える姿勢で話しをしましょう。
仕事が出来る出来ない、仕事の向き不向きがそのオベレーターを形成しているすべてではありません。
パワハラに該当してしまう危険性があるのはもちろんですが、それ以前に人として、決して人格を否定するような言葉で指導は行ってはいけません。
ひとむかし前は上司は威厳を示すことが普通だったかもしれませんが、今はそんな時代ではありませんよ
さいごに
オペレーターは常にさまざまなストレスを抱えて仕事をしています。
人間関係は職場環境を形成する大きな要因です。
あなたがそのストレスの一因にならないよう、オペレーターに敬意をもって接し模範となる姿勢を心掛けましょう。
良好なコミュニケーションが図れれば、最終的にあなたがより楽しく仕事ができるようになりますよ。
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